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膵移植とその可能性 すいいしょくとそのかのうせい

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家庭医学館の解説

すいいしょくとそのかのうせい【膵移植とその可能性】

 膵臓(すいぞう)は、消化酵素(しょうかこうそ)を含む膵液(すいえき)を十二指腸(じゅうにしちょう)に分泌(外分泌(がいぶんぴつ))するはたらきと、インスリングルカゴンなどのホルモンを血液中に分泌(内分泌(ないぶんぴつ))するはたらきをもつ臓器です。
 これらの機能が極度に低下した状態を、膵機能不全(すいきのうふぜん)といいます。このようなときに、他人の膵臓を移植することが、治療の1つの選択肢となってきています。
 膵機能不全でも、とくにインスリン依存型(インスリンというホルモンを注射しないと血糖(けっとう)をコントロールできない)糖尿病の患者さんが対象となります。これらの患者さんは、インスリンをきめ細かに管理することや、腎臓(じんぞう)に糖尿病性の障害が出ても、血液透析(けつえきとうせき)をすることなどによって生命は保たれるため、心臓、肝臓など、他の臓器の移植に比べて比較的時間的余裕があります。
 膵臓移植は、腎臓、肝臓、心臓などに比べると、まだまだ例数は少ないのですが、欧米ではすでに9000例を超え、移植後1年後の生着率(せいちゃくりつ)も80%を上回る成績をあげています。
 しかし日本では、まだ十分に臨床的に応用できる体制にはなっていません。心停止後の膵臓移植はすでに20例以上行なわれていますが、諸外国の脳死(のうし)移植での成績に比べると劣っています。
 今後、脳死の患者さんからの移植が日本でも多く行なわれる可能性はありますが、移植の対象となる患者さんの公平な選択法、脳死の患者さんからの臓器の提供を得るまでのさまざまなプロセスなどが検討される必要があります。

出典|小学館
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