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自主管理 じしゅかんり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自主管理
じしゅかんり

上からの抑圧的管理に代る労働者階級による下からの管理のことで,「労働者管理」の別称。ロシア革命直後の「労働者管理に関する法令」では選挙された組織を通じて労働者の管理権が全産業に及び,都市や産業地帯においては労・農・兵ソビエトと並んで労働者管理ソビエトが設置されることが定められた。だが,レーニンは革命の翌年早くも専門家官僚の導入を主張しはじめ,集団的自主管理は挫折した。ドイツやイタリア,旧東欧諸国においても同様の実験的試みが散発的に行われたが,1960年代になって,ようやくこの思想は復活し,ユーゴスラビア憲法で労働者の自主管理が再確認された。またヨーロッパの新左翼陣営でも「新しい労働者階級」論に基づいて,労働者の自主管理運動が進められた。ポーランドにおいては 80年代に入って「連帯」労組による自主管理の理念が普及したが,いずれの試みも,国家との関係があいまいであり,また経済の効率化にも成功せず問題点を残したままである。 (→労働者自主管理 )

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デジタル大辞泉の解説

じしゅ‐かんり〔‐クワンリ〕【自主管理】

他からの保護や干渉を受けず、みずから進んで決定し実行すること。特に、勤労者集団が企業・工場などを運営すること。

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大辞林 第三版の解説

じしゅかんり【自主管理】

組織の運営などを、主体的に決定し実行すること。特に、労働者が組合などを通して企業・工場を運営すること。労働者管理。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自主管理
じしゅかんり

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世界大百科事典内の自主管理の言及

【権力分立】より

… これらは,国家機関すなわち政治的権力をめぐる場での権力分立の問題であるが,よりひろく,社会学的次元での権力分立的発想がある。文化的多元性の主張を含めた地域主義の思想や運動はそのひとつのあらわれであるし,管理社会化の傾向に対して,自主管理autogestionを説く主張も,そうした問題意識とつながるものをもっている。とりわけ,政治権力に対して自由を確保するために政治権力を分立させるという,古典的な権力分立論と対照させるとき,社会的権力についての権力分立という発想が,重要な意味をもつ。…

【社会主義法】より

…各国ごとの独自の社会主義法像の追究が試みられ,ソビエト法は社会主義法の一形態として相対化される。その中で,1950年代以来のユーゴスラビアの〈自主管理〉型法体制の発展がみられ,また挫折を余儀なくされたがチェコスロバキアの西欧民主主義の伝統を生かす法改革の試み(〈再生運動〉)が現れ,ハンガリーやポーランドでも独自の性格をもつ法改革運動が展開された。他方,中国は極度の法的ニヒリズムにいろどられた〈文化大革命〉により,社会主義法形成における混乱の一時代を経験した(〈中華人民共和国〉の[法体制]の項参照)。…

【労働者管理】より

…職場,企業,産業さらには国民経済に至る各レベルでの管理・運営のあり方について,労働者が労働組合などを通して主体的に決定しその執行をみずから担うことを追求する思想と運動の総称であり,労働者自主管理workers’ self‐management,または単に自主管理ともいう。広義には,資本主義のもとで職場・企業における資本家の経営権限を侵食し,労働者による自主決定=自治の領域を拡充していく営みと,公有化された経済体制のもとで労働者が管理主体として各レベルの運営を担う営みの双方をさすが,狭義には前者を労働者統制とし,後者を労働者管理として峻別する。…

※「自主管理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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