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至福千年説 しふくせんねんせつmillenarianism

翻訳|millenarianism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

至福千年説
しふくせんねんせつ
millenarianism

キリストが地上に再来し,1000年間神の国により統治したのちに世界は終末にいたるとする一部キリスト者の信仰。千年王国説ともいう (原語はラテン語で「1000年」を意味する milleniumに由来) 。これはユダヤ教の黙示文学 (ダニエル書,第2エズラ書,エノク書) の影響下に展開したもので,新約聖書 (ペテロ2書3・18,黙示録 20・1~6) にすでにそれがみられ,さらにグノーシス的キリスト教,初期キリスト教著作家たち (殉教者ユスチノス,エイレナイオスヒッポリツス) の教説中に説かれているほか,2世紀後半のモンタヌス派の異端もこの説を奉じた。4~5世紀頃から神の国は地上の教会と同一視され,この信仰は教会の正統的教義とはなっていない。宗教改革以後プロテスタント内部に至福千年説を熱狂的に保持する小さな教団 (千年教会) が多く現れたが (再洗礼派,ボヘミア兄弟団,モラビア兄弟団,アーウィング派,アドベンティストなど) ,いずれもキリスト教会の大勢に影響しなかった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内の至福千年説の言及

【千年王国】より

…転じて正義と平和が支配する理想的世界やユートピア,黄金時代を指して用いられることもある。この現世における至福の王国の到来に対する待望は,千年王国説あるいは至福千年説millenarianism,chiliasmとして教説化され,さらには具体的な運動として発現した。西欧語は千を意味するラテン語のmille,もしくはギリシア語のchiliasにもとづく。…

※「至福千年説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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