船澗村(読み)ふなまむら

日本歴史地名大系 「船澗村」の解説

船澗村
ふなまむら

[現在地名]積丹郡積丹町大字美国町びくにちよう 船澗・茶津ちやつなど

明治初年(同二年八月―同六年の間)から同三五年(一九〇二)まで存続した村。現積丹町の北東部に位置し、美国川が入江に注ぐ。北西黄金おうごん(観音岬)・ビヤノ岬などにより小湾が形成される。その中央に樹林に覆われたたから(周囲八〇〇メートル、古くは大黒島)があり、茶津の地先まで岩礁が続く。明治初年チャツナイ、ベンサイ泊を合せて船澗村と称したという。明治四年小泊こどまり村との境の美国川に本格的な架橋がなされ、両村が一体化する契機となった。同六年の「後志国地誌提要」に船澗村とみえ、戸数一〇三・人口三七四、寄留人口三四五(うち平民男三一四、戸数の記載なし)、稲荷社(文久元年勧請)・竜神社(明治三年勧請)大山祇おおやまつみ神社(明治四年勧請)が祀られ、沖に船掛り澗があり、三半船二九・保津船五五・川崎船六・磯船五五、また字茶津内ちやつないに稲荷社(天保一〇年勧請)、三半船一一・保津船七・川崎船四・磯船八。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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