積丹町(読み)しやこたんちよう

日本歴史地名大系 「積丹町」の解説

積丹町
しやこたんちよう

面積:二三八・一七平方キロ

昭和三一年(一九五六)九月美国びくに郡美国町と積丹郡余別よべつ村・入舸いりか村の一町二ヵ村が合併して積丹町が成立。積丹半島の北部、後志支庁管内の北部に位置する。南東部は古平ふるびら古平町、南西部は古宇ふるう神恵内かもえない村に接する。積丹半島の尾根筋にあたる南部中央には積丹岳(一二五五・三メートル)・余別岳(一二九七・八メートル)など、その西手に珊内さんない(一〇九一・一メートル)大天狗だいてんぐ(八五一・六メートル)、東方には両古美りようこび(八〇六メートル)泥ノ木どろのき山などがそびえ、また半島の北東部には積丹岬に続く日司ひづか台地がみられる。これらの山嶺を水源として東に美国川、西に余別川・幌内府ほろないふ川などがほぼ北流する。また積丹岳の裾野を回った積丹川は婦美ふみ高原・積丹原野を経て野塚のづかで日本海に注ぐ。当町域の一帯は、近世にシャコタン場所・ビクニ場所が置かれた。明治二年(一八六九)八月の国郡画定に伴い両場所の領域に相応して積丹郡と美国郡が設定された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「積丹町」の意味・わかりやすい解説

積丹〔町〕
しゃこたん

北海道西部,積丹半島の北部にある町。石狩湾と日本海に面する。 1956年美国町と入舸 (いりか) ,余別の2村が合体して発足。地名はアイヌ語シクコタンまたはサヤコタン (夏の村または夏の場所の意) に由来。町域の大部分山地と丘陵地から成り,平地は少い。南部に積丹岳 (1255m) ,余別岳 (1298m) の火山がそびえる。江戸時代から昭和初期にかけてニシン漁で栄えた。スケトウダラホッケ,イカなどの沿岸漁業が主産業。一部で酪農も行われる。神威岬,積丹岬を中心とする日本海岸は,奇岩,絶壁が多く,釣場にも恵まれる景勝地。ニセコ積丹小樽海岸国定公園に属する。国道 229号線が通る。面積 238.13km2。人口 1831(2020)。

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