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造波抵抗 ぞうはていこうwave‐making drag

知恵蔵の解説

造波抵抗

空気抵抗」のページをご覧ください。

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

ぞうは‐ていこう〔ザウハテイカウ〕【造波抵抗】

船など流体中を運動する物体が、波をつくり出すことによって受ける抵抗。高速になるほど大きくなる。

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百科事典マイペディアの解説

造波抵抗【ぞうはていこう】

船が航走するとき船側に生じる圧力差のため水面に波が生成され,エネルギーの一部が損失する。この波の生成によって起こるの抵抗を造波抵抗という。船体の各部から発生する波をうまく干渉させれば造波抵抗を低減させることが可能で,船首を球状にした球状船首は,船の起こす波と球の起こす波を干渉させるものである。
→関連項目船型双胴船抵抗

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世界大百科事典 第2版の解説

ぞうはていこう【造波抵抗 wave resistance】

船が水面を航走すると,船が水に与えた圧力のため水面に波が起きる。これは船が波を起こす仕事をしていることを意味しており,この現象による抵抗を造波抵抗という。船の抵抗としては,このほかに水の粘性による粘性抵抗がある。造波抵抗が船の全抵抗に占める割合は,大型タンカーで10%程度,高速コンテナー船で50%程度である。造波抵抗はフルード数(Uは進行速度,gは重力加速度,Lは船の長さ)という無次限のパラメーターによって支配され,フルード数の増加とともに増すが,その増加は一様ではなく,山と谷をもっている。

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大辞林 第三版の解説

ぞうはていこう【造波抵抗】

液体中を運動する物体が、波を起こすことによって生じる抵抗。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

造波抵抗
ぞうはていこう

抵抗」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

造波抵抗
ぞうはていこう

船が進むとき波をおこすことによって受ける抵抗。船が走ると周囲の水の圧力が変化し、圧力が高いところは水面が持ち上がり、圧力が低いところはへこみ、波となる。海面の高低をつくることは、船(エンジン)がエネルギーの一部をそのために消費することであり、これは船の推進には役にたたないから、結局抵抗が増えたことになる。この造波抵抗の大きさは、船の速力・大きさ・形状・肥瘠(ひせき)の度合いなどで変化する。そのほか船が受ける抵抗には、船体と水との摩擦から生じる摩擦抵抗および若干の空気抵抗がある。タンカーやバルク・キャリアーなど船の長さに比べて低速な船の造波抵抗は全抵抗の10%程度と小さいが、旅客船やコンテナ船など船の長さに比べて高速な船ほど造波抵抗の割合が大きくなり、全抵抗の半分ほどにもなる。通常の船では水との摩擦をおこす船体表面積を極端に減らすことはできないから、高速を出すには造波抵抗を減らす必要がある。船がおこす波は船首付近からおこる船首波系と、船尾付近からおこる船尾波系とに大別される。1960年ごろから日本で始まった球状船首の研究は、船首でおこす波の位置をずらすことおよび船体形状をくふうすることによって、船首波系とそれより後ろでおこす波とをうまく干渉させて造波抵抗を減らそうとするものである。これによってほとんど波がおきない船形が実現し、その後、種々の形の球状船首が広く採用されるようになった。高速船の歴史は造波抵抗から逃れるための歴史といってもよく、船形改善のほか、水中翼船、ホバークラフトのように水面から浮かせる船や、反対に水中へ潜る潜水船、半潜水船など多様な研究が続けられている。[森田知治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の造波抵抗の言及

【エアクッション船】より

…浮上に要する機関出力は,主としてクッション圧(船体重量とクッション面積の比に比例する),浮上高さ,ファン効率などにより決まり,通常全所要出力の約半分程度になる。一方,推進性能には推進の際の抵抗が大きく影響するが,この抵抗は空気抵抗,モーメンタム抵抗および造波抵抗に分けられる。モーメンタム抵抗は,ジェットノズルから噴射される浮上用空気重量に船速を与えるために生ずる抵抗であり,造波抵抗はクッション圧により,水面に生ずる波の抵抗である。…

【船型】より

…潜水型はいわゆる潜水艦の船型で,高い水圧を受けるので回転体に近い形状をしている。深い水中を航走するときは,造波抵抗を受けないので,30ノット以上の速力を出すことも可能である。滑走型は水面上を滑走することによって揚力を受ける型式で,小型かつ高速で航走するレーサー,プレジャーボート,軍用艇などに採用される。…

【断面積の法則】より

…エリアルールともいう。飛行機が音速を超えて飛行するときに発生する造波抵抗と機体の形状,とくにその断面積の分布の関係をあきらかにした法則。NACA(現在のNASA(ナサ))のホイットカムRichard Whitcombが1952年に発表した。…

【抵抗】より

…レーノルズ数がもっと増大すれば抵抗係数は(壁の粗さにはよるが)レーノルズ数によらぬ一定値に近づく。超音速で進行する物体では密度を一定とみなすことができなくなって,衝撃波が生ずるし,水面や水面下,あるいは成層流体中を進行する船などでは,波によって運動量やエネルギーが遠くに運ばれるので,造波抵抗が現れる。造波抵抗は物体の形や波の機構によって著しく異なり,超音速機ではむしろ先端を鋭くして衝撃波を弱くするとか,船では先端を逆に膨らませたり長さを適当に選んで波を干渉させ放出波を少なくするなどのくふうが行われる。…

【舟∥船】より

…この抵抗にうちかって走るためにそれと同じ強さの推進力をなんらかの装置で発生させる必要がある。 船の抵抗のおもな成分として摩擦抵抗と造波抵抗がある。また船の形が悪い場合には渦を発生し大きな抵抗となる。…

※「造波抵抗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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