遠方の星の光が地球に到達するまでには,途中の星間空間にただよう星間塵の吸収をうける。わが銀河系内では,平均すると可視域(実視等級V)で距離1キロパーセク当り0.3等の減光をうける。この星間吸収では青い光が赤い光よりも多く吸収されるため,地球に到達する光はもともとの色より赤みがかってくる。そこで,実際に観測される星の色指数の値とその星のスペクトル型に対する標準(もともと)の色指数の値との差を色超過と呼ぶ。B-Vの色指数で表すと,わが銀河系内の空間の平均では距離1キロパーセク当り0.1等の色超過が生ずる。遠方の恒星の色超過の度合を測って,逆にその恒星の距離を推定することができるので天文学に応用される。
執筆者:北村 正利
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…星の光の星間物質による減光(吸収と散乱)は可視光の波長域で波長λにほぼ反比例するので,波長の短い青い光は赤い光より強く減光され,遠くの星の光は赤く見える。星の色指数の観測値と,その星のスペクトル型に対応する色指数の差を色超過colour excessといい,空間赤化の大きさを示すのに用いられる。一般に光の波長λより小さい固体微粒子は,誘電体(氷や石など)であれば光を1/λ4に比例して散乱し,金属であれば1/λに比例して吸収する。…
※「色超過」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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