翻訳|extinction
天体からの光が観測者に達するまでに受ける減衰をいう。その原因としてまず1930年にトランプラーR.J.Trumplerによって明らかにされた星間塵による散乱および吸収によるものがある。このような減光は銀河面内でとくに大きく,暗黒星雲のないところでも1キロパーセク(=3260光年)あたり可視光で約0.3等,暗黒星雲を含むような方向では同じく3等級にも達する。この際,短波長の光ほど大きな減光を受けるので空間赤化として知られる効果を伴う。このため例えばわが太陽系から約10キロパーセクの距離にある銀河中心からの可視光は25等にも及ぶ減光を受けるが,波長2.2μmの赤外光は2等程度の減光を受けるにすぎない。このことは赤外光による天体観測が重要な理由の一つとなっている。また地球大気中のガスの吸収により紫外光や赤外光の大部分は強い減光を受けるので,地上からこれらの波長領域で観測を行うことはほとんど不可能である。地球大気中のガス,塵の散乱により可視光も減光を受けるが,その効果は容易に補正することができる。
執筆者:辻 隆
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…(1)条件反射が形成された動物で,無条件刺激なしで条件刺激のみを繰り返すと,条件反射は弱くなり消失する。これを消去extinctionという。多くの場合,時間がたつと条件反射は自然に回復する。…
…消光には,蛍光やリン(燐)光などのルミネセンスの強度がなんらかの作用によって減少する現象と,複屈折性の結晶板を偏光方向が互いに直交している2枚の偏光子の間に置いて見るとき,結晶板を回転していくとある特定の方位で視野が暗黒になる現象との二つがあり,前者をクエンチングquenching,後者をエクスチンクションextinctionという。 クエンチングは,(1)発光分子の有している励起エネルギーを消光物質との衝突によって失うか,(2)消光物質との衝突によって化学反応を起こしたり,発光を起こさない分子間化合物をつくるか,(3)発光分子が,非放射遷移や分解反応などによって発光を起こさない分子状態に変わる,などの方法で起こる。…
※「減光」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加