芋沢村(読み)いもざわむら

日本歴史地名大系 「芋沢村」の解説

芋沢村
いもざわむら

[現在地名]宮城町芋沢・吉成よしなり一―三丁目・中山吉成なかやまよしなり一―三丁目・みやぎ台みやぎだい一―五丁目

郷六ごうろく村の北から西、東流する広瀬川北岸の段丘上に位置。中央を芋沢川(沢内川)が貫流し、南方下愛子しもあやし落合おちあいで広瀬川と合流する。地勢丘陵が多くて急坂をなし、芋沢川沿岸に若干の平地があるのみである。東方荒巻あらまき(現仙台市)との境に国見くにみ峠があり、「安永風土記」に「坂、一、大石ケ原、国見坂、御城下之通路」とある。標高約二〇〇メートルの低い峠ではあるが、仙台市街はじめ遠く海辺までが一望でき、脇往還ではあったが、仙台城下に入る関門の峠としてかなり重視されていた。

永仁三年(一二九五)高柳宗信と兄行泰が父忠行の遺領について争っているが、その所領のなかに「宮城郡内山村、猪沢、暑預沢」がある(同年三月二八日「関東下知状」朴沢文書)。この「暑預沢」を当地に比定する説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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