花咲稲荷社(読み)はなさきいなりしや

日本歴史地名大系 「花咲稲荷社」の解説

花咲稲荷社
はなさきいなりしや

[現在地名]下京区稲荷町

間之町あいのまち通の西側に鎮座宇賀御魂うかのみたま神・素戔嗚すさのお尊・大市比売おおいちひめ命・大己貴おおなむち神・猿田比古さるたひこ神の神像五体を祀る。「都名所図会」は「花開稲荷社ハ松原通高倉の西にあり。稲荷町といふ 此所ハ松永貞徳翁が居所にして俳書御傘を撰す」と記し、俳人松永貞徳が自邸に祀ったのに始まるという。貞徳は元亀二年(一五七一)京都三条衣棚ころものたな(現京都市中京区)連歌師松永永種の子として生れ、連歌を里村紹巴に、和歌細川幽斎に学び、貞門俳諧の祖となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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