花盗人(読み)ハナヌスビト

デジタル大辞泉 「花盗人」の意味・読み・例文・類語

はなぬすびと【花盗人】[狂言・書名]

狂言。桜の枝を盗み折ろうとして捕らえられ、桜の幹に縛りつけられた男が、歌を詠んで、その風雅のゆえに許される。
乃南アサ短編小説、および同作を表題作とする小説集。小説集は平成10年(1998)刊行で、ほかに「他人背広」「最後花束」など全10作品を収める。

はな‐ぬすびと【花盗人】

花、特に桜の花の枝を手折って持っていく人。花どろぼう。 春》
[補説]作品名別項。→花盗人

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精選版 日本国語大辞典 「花盗人」の意味・読み・例文・類語

はな‐ぬすびと【花盗人】

  1. [ 1 ] 花の枝を盗み折る人。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「われが名は花ぬす人とたてばたてただ一枝は折りてかへらむ」(出典:公任集(1044頃))
  2. [ 2 ] 狂言。各流。男が桜の枝を折ろうとして捕えられ、木に縛りつけられるが、「この春は花の下にて縄つきぬ烏帽子桜と人やいふらん」という歌をよんで許される。

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