菟足神社(読み)うたりじんじや

日本歴史地名大系 「菟足神社」の解説

菟足神社
うたりじんじや

[現在地名]小坂井町小坂井 宮脇

祭神菟上足尼命。「延喜式」神名帳の宝飯郡六座のうちに「菟足ウタリノ神社」とある。白雉元年(六五〇)孝徳天皇勅命により初め柏木かしわぎの浜に建てられ、天智天皇三年に今の地に遷宮したという。祭神菟上足尼については「旧事本紀」に「穂国造、泊瀬朝倉朝、以生江臣祖、葛城襲津彦命四世孫、菟上足尼、定賜国造」とあり、穂国の国造とされている。「三代実録」貞観六年(八六四)二月一九日条によると、正六位上から従五位下の神階を受けている。

三河国内神名帳に「正三位 菟足大明神 坐宝飯郡」とある。三州吉田領神社仏閣記には「菟足八幡宮」とあって、社八尺四方、拝殿五間二尺と三間で朱印社領は九五石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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