日本大百科全書(ニッポニカ) 「小坂井」の意味・わかりやすい解説
小坂井
こざかい
愛知県南東部、宝飯郡(ほいぐん)にあった旧町名(小坂井町(ちょう))。現在は豊川(とよかわ)市の南部に位置する地域。豊川(とよがわ)右岸の段丘と沖積地を占める。1926年(大正15)町制施行。2010年(平成22)、豊川市へ編入。JR東海道本線、飯田(いいだ)線、名古屋鉄道本線が通じ、国道1号、国道151号と小坂井バイパスが走る。地名は段丘崖(がい)の小坂、崖下の湧泉(ゆうせん)(井)から由来するという。第二次世界大戦後の都市化で農村から工業・住宅地区へ変わっている。農作物は米のほか、ブドウ、トマトなどで、畜産も盛ん。工業は食品、輸送用機具などがある。菟足神社(うたりじんじゃ)の大般若(だいはんにゃ)経は国指定重要文化財。同社では、4月に「風まつり」が行われ、郷土玩具(がんぐ)の風車が売られる。
[伊藤郷平]
『『小坂井町誌』(1976・小坂井町)』▽『『小坂井町史』(2004~ ・小坂井町)』