日本歴史地名大系 「華厳院」の解説 華厳院けごんいん 岩手県:宮古市花原市村華厳院[現在地名]宮古市花原市花原市(けばらいち)の北方、河岸段丘上にある。洞沢山と号し曹洞宗。本尊は釈迦如来。「邦内郷村志」に「遠州中田雲林寺末山也」とあり、また鎮西八郎為朝三男島冠者為頼が開基となって為朝の法名をとって菩提寺としたとある。閉伊氏が根市(ねいぢ)村の居館の背後洞(ほら)が沢(さわ)に一寺を建立したのが始まりともいわれる。寺伝によれば閉伊氏が田鎖(たくさり)に移ってのちの延徳元年(一四八九)遠州雲林寺四世長現を招いて花原市の馬市場跡地の現在地に再建、天台宗を曹洞宗に改めたという。 華厳院けごんいん 静岡県:小笠郡大東町上土方落合村華厳院[現在地名]大東町上土方落合字日向(ひなた)ヶ谷(や)にあり、梅月山と号し、本尊は釈迦如来。曹洞宗。もと石雲(せきうん)院(現榛原町)の末寺。長享元年(一四八七)高天神(たかてんじん)城主浅羽幸忠が隆渓繁紹を招いて開山としたが、隆渓は師の崇芝性岱を開山始祖とし、自らは第二世となったという(小笠郡誌)。延徳二年(一四九〇)二月六日、浅羽幸忠は華厳院長老に日南多谷(ひなたがや)の田地一〇段余と日南多谷山を寄進している(「浅羽幸忠寄進状」華厳院文書、以下断りのない限り同文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by