菱潟村(読み)ひしがたむら

日本歴史地名大系 「菱潟村」の解説

菱潟村
ひしがたむら

[現在地名]鹿瀬町豊実とよみ

日出谷ひでや村の東、阿賀野川左岸に位置する。「新編会津風土記」によれば昔、村の北に菱潟沼があり、村名はそれにちなむといい、家数二七、北西の端村仙石せんごくは五とある。文禄三年(一五九四)七月の蒲生氏高目録帳(内閣文庫蔵)に「仙石 引方 百四十六石六斗四升 御倉入」とあり、蒲生氏直轄領であった。元禄郷帳では菱潟村として高一六七石七斗余。「津川旧記」に元和六年(一六二〇)の漆木役一千四二三本六分とある。前掲風土記には物産として茅織の莚をあげる。貞享元年(一六八四)福取ふくとり(現津川町)あら山の入会を申出て山論になったが、山絵図を作製して両村の領分を取決めた(津川旧記)

菱潟村
ひしがたむら

[現在地名]白根市菱潟

信濃川左岸に沿い、北は鋳物師いもじ興野南西菱潟新田に接する。近世を通じて新発田藩領で、慶長三年(一五九八)頃の御領内高付帳(新発田市史資料)に「弐百四拾八石六斗四升 上八枚荒野村 十弐堂嶋 下八枚荒野 東かた」とある「東かた」が当村といわれる。同一五年頃の給知方ほど役帳(同書)に「三斗 こんや 不納 菱潟長右衛門」とあり、同一七年の御蔵納同払方帳(同書)に「五拾九石 菱潟村」とある。同帳によれば当村十左衛門の鮭献上に対して一石が与えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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