落水荘(読み)ラクスイソウ(その他表記)Fallingwater

デジタル大辞泉 「落水荘」の意味・読み・例文・類語

らくすい‐そう〔‐サウ〕【落水荘】

Fallingwater》米国ペンシルベニア州南西部の町ミルランにある邸宅ピッツバーグ南東約80キロメートルに位置する。1936年から1939年にかけて、ライト設計により、実業家エドガー=カウフマン私邸として建造。滝の上に建てられた自然一体建物で、ライト晩年の代表作の一つ。2019年、「フランク=ロイド=ライトの20世紀建築作品群」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「落水荘」の意味・わかりやすい解説

落水荘
らくすいそう
Fallingwater

アメリカ合衆国の建築家フランク・ロイド・ライトの設計で,1937年にペンシルバニア州南西部ミルラン近郊に建てられた住宅。ピッツバーグの百貨店主エドガー・J.カウフマンの週末の別邸で,居住空間が滝の上にあることからこの名で知られるようになった。建物中心部から大胆に片持ち梁カンティレバ)が突き出して各階とテラスを構成し,その下をベアラン川の滝が流れ落ちる。室内と自然との一体感を強調した構造で,引退間近とみられていた 70歳のライトの先見性が新たに評価される作品となった。1963年カウフマンの息子が民間の保護・保存団体に建物と近隣の土地の管理をゆだね,翌 1964年にミュージアムとして公開。年間 15万人が訪れる観光名所であり,2019年アメリカ国内のほかの七つのライト作品とともに世界遺産の文化遺産に登録された。

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