知恵蔵 「蒼井そら」の解説
蒼井そら
1983年、5人兄弟の4番目(次女)として生まれる。高校卒業後、保育士養成の短大に進学し、保育士の国家資格を取得。しかし保育士の道には進まず、渋谷でスカウトされて芸能界入りし、2002年6月、男性誌でグラビアデビューを果たした。同年7月、蒼井そら名義でAV作品に出演すると、「妹系」の巨乳アイドルとして人気が沸騰。その後、テレビドラマやバラエティ番組にも進出しながら、08年以降は、タイの青春映画や韓国ドラマにも出演するなど、海外への進出も図った。雑誌撮影やイベント出演で訪問した台湾と香港では、ファンとマスコミから熱烈な歓迎を受け、09年10月に発表された「中国での知名度の高い海外芸能人ベスト10」(中国大手ポータルサイト「捜狐/SOHU」)に、酒井法子(歌手)、矢野浩二(俳優)とともに名を連ねている。
中国での人気が更に高まったのは、10年4月11日。始めて間もないツイッターのアカウントが中国に流出すると、一夜で1万人を超す中国人フォロワーがついた。直後の4月14日、チベット自治州で大地震(青海地震)が起こった際、ツイッター上で募金を呼びかけたことから、若年層の男性以外にもファンが拡大。同年11月に開設したマイクロブログ(中国版ツイッター)の微博(ウェイボー)にも多くのフォロワーがついた。現在のフォロワー数は1300万人を超え、外国人としては他に圧倒的大差をつけて1位である(12年9月末時点)。
12年9月14日には、尖閣諸島を巡って日中間の緊張が高まるなか、微博に得意の習字(毛筆書き)で「日中人民友好」という文字をアップ。中国人フォロワーから賛否両論が起こり、日本でも朝日新聞やTBS「報道特集」の取材を受けるなど、大きな注目を集めた。AIDS・HIV問題にも熱心で、06年から「世界エイズデー」(12月1日)には、様々な予防キャンペーン活動に参加している。
(大迫秀樹 フリー編集者 / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報