蕗の砂糖漬け(読み)ふきのさとうづけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「蕗の砂糖漬け」の意味・わかりやすい解説

蕗の砂糖漬け
ふきのさとうづけ

秋田名物の砂糖菓子。特産アキタブキは北関東以北に生えるフキ亜種だが、秋田県ではこれを栽培している。葉は直径1.5メートル、葉柄(ようへい)の長さ2メートルにも達する大きなフキである。葉柄を縦割りにし、熱湯灰汁(あく)と苦みを除き、糖蜜(とうみつ)で葉柄が透明な緑色のゼリー状になるまで数回煮たあと、白砂糖をまぶして商品とする。砂糖漬け南蛮菓子一種だが、秋田のフキ漬けは1879年(明治12)ごろにつくられた。

[沢 史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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