朝日日本歴史人物事典 「薬師徳保」の解説
薬師徳保
飛鳥時代の仏師。法隆寺金堂四天王像の多聞天像の光背に刻銘された人物で,同じく広目天像の光背に名前がみえる「山口大口費」と共に,四天王像を制作した仏師のひとりとみなされる。薬師は,元来医術に従事した百済系氏族の難波薬師一族が,日本に帰化して称した姓で,徳保も同族との説がある。<参考文献>大矢三津江「日本古代の造仏工に関する一考察―労働編成形態からのアプローチ―」(『お茶の水史学』15号)
(浅井和春)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報