朝日日本歴史人物事典 「藤原宗能」の解説
藤原宗能
生年:応徳2(1085)
平安時代の公卿。号は中御門内大臣。本名宗隆。右大臣宗忠と藤原行房の娘の子。嘉保1(1094)年弟たちと共に堀河天皇に拝謁し,藤原行成の書を賜る。左中将,蔵人頭,参議などを経て応保1(1161)年内大臣。長寛2(1164)年辞す。父から家に伝わる儀式の作法を伝授され,当時の有識者として,中山(藤原)忠親,九条兼実らが教えを受けており,兼実は日記『玉葉』に宗能の死を惜しむ言葉を記している。また音楽にも優れていた。日記『中内記』がある。<参考文献>高群逸枝『平安鎌倉室町家族の研究』,戸田芳美『中右記』
(吉田早苗)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報