マルワーン朝(読み)マルワーンちょう(英語表記)Marwān

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マルワーン朝」の意味・わかりやすい解説

マルワーン朝
マルワーンちょう
Marwān

トルコ東部,ディヤルバクル地方にあったクルド系のイスラム王朝 (983頃~1085) 。西アジアで強勢であったブワイフ朝アズド・ウッダウラ死後,ディヤルバクルのクルド人の長であったバーズ (在位 983頃~990) が自立して建てた王朝。第3代君主イブン・マルワーン (在位 1011~61) の時代がその最盛期で,アッバース朝カリフに忠誠を誓う一方でファーティマ朝のカリフにもよしみを通じ,ビザンチン帝国の皇帝ともまた友好関係を保持して独立を保った。彼の死後,王朝は分裂し,1085年にセルジューク朝に征服された。

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