藤原成通(読み)ふじわらの なりみち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤原成通」の解説

藤原成通 ふじわらの-なりみち

1097-? 平安時代後期の公卿(くぎょう),歌人
承徳(じょうとく)元年生まれ。藤原宗通の4男。母は藤原顕季(あきすえ)の娘。天承元年参議。のち正二位,大納言。歌は「金葉和歌集」以下の勅撰集に23首。蹴鞠(けまり)の名手で「成通卿口伝(くでん)日記」の著者とつたえられる。多芸で笛,馬術,今様もよくした。平治(へいじ)元年(1159)出家。家集に「成通卿集」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の藤原成通の言及

【蹴鞠】より

…蹴鞠の最盛期は12世紀から13世紀にかけてであって,その流行は宮廷内外だけでなく,鎌倉幕府にまで及んだ。藤原忠実は加茂の神主の成平を無双の達者と評しているが,その門に出たという藤原成通は,順徳天皇の《禁秘抄》に末代の人の信じがたいほどの技芸と伝えられている。成通の門下の逸才と知られた藤原頼輔の孫の宗長(難波(なんば)流)と雅経(飛鳥井(あすかい)流)のときからは流派を生じ,おおかたの方式はこのときにきまった。…

※「藤原成通」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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