藤岡屋日記(読み)ふじおかやにっき

改訂新版 世界大百科事典 「藤岡屋日記」の意味・わかりやすい解説

藤岡屋日記 (ふじおかやにっき)

幕末江戸を中心とした諸記録を集めたもの。著者藤岡屋由蔵は姓を須藤と称し,神田の古本商。原本は焼失したが,東京都公文書館に写本152冊が現存。内容は文化年間(1804-18)から幕末にいたる記録の集成で,幕府の諸記録をはじめ,市中の災害興行・評判などを記している。また落首落書が多いのも,当時の世相を知るうえで便利である。天保改革の部分は《日本都市生活史料集成》に収録
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百科事典マイペディア 「藤岡屋日記」の意味・わかりやすい解説

藤岡屋日記【ふじおかやにっき】

江戸時代後期から幕末の江戸を中心とする記録集。東京都公文書館に写本150巻152冊が現存する。編著者の藤岡屋由蔵(須藤姓)は神田の古本商。1804年から1868年に至るまでの幕府政治関係の諸記録をはじめ,市中の事件や災害,風評落首などが編年で記され,当時の世相が知られる。《近世庶民生活史料 藤岡屋日記》として刊行されている。

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