20世紀日本人名事典 「藤岡由夫」の解説
藤岡 由夫
フジオカ ヨシオ
大正・昭和期の物理学者 東京教育大学教授;埼玉大学学長;山梨大学学長。
- 生年
- 明治36(1903)年3月6日
- 没年
- 昭和51(1976)年3月13日
- 出生地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 東京帝大理学部物理学科〔大正14年〕卒
- 経歴
- 東京帝大助手を経て、大正14年理研高嶺俊夫研究室に入り、分光学を研究。昭和4〜7年オランダ、ドイツに留学。9年東京文理大(後・東京教育大、現・筑波大)助教授、16年教授となり、朝永振一郎らを招いて物理教室の充実を図る。24年東京教育大理学部長、25年同大光学研究所所長。日本学術会議の1〜3・5・6期会員で、第4部長や原子力問題委員長を務める。28年日本での国際理論物理学会議の組織委員長、29〜30年政府派遣の欧米原子力調査団長など歴任。30年ジュネーブ原子力平和利用国際会議に出席、31年原子力委員に就任。その後、33年から国連原子力局アイソトープ部長。35〜41年埼玉大学学長、43〜49年山梨大学学長。政治力のある異色の学者として知られた。著書に「物理学ノート」「高嶺俊夫と分光学」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報