精選版 日本国語大辞典 「蛇目」の意味・読み・例文・類語
じゃ‐の‐め【蛇目】
- 〘 名詞 〙
- ① ヘビの目。また、そのようないじわるな目つき。冷酷そうな目つき。じっと見すえるような鋭い目つき。
- [初出の実例]「蛇の目かと見るや蛍のひだか河〈正泰〉」(出典:俳諧・詞林金玉集(1679)八)
- ② ヘビの目のように、太い輪のかたちをした図形。蛇の目輪。
- ③ 「じゃのめがさ(蛇目傘)」の略。
- [初出の実例]「お身の傘(からかさ)を見やれ。蛇(シャ)の目とやらんいふて」(出典:談義本・教訓不弁舌(1754)四)
- 「あめあめふれふれ、かあさんが、じゃのめでおむかひ、うれしいな」(出典:童謡・あめふり(1925)〈北原白秋〉)
- ④ 「じゃのめまわし(蛇目回)」の略。
- ⑤ 「じゃのめずし(蛇目鮓)」の略。
- [初出の実例]「きつい事蛇の目の出はに加藤ふし」(出典:雑俳・柳多留‐六四(1813))
- ⑥ 建築で、輪形の金具をいう。たとえば肘壺(ひじつぼ)の間に摩擦をへらすために挿入する輪など。