蛮子(読み)まんじ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「蛮子」の解説

蛮子(マンジ)
Manji

南人ともいう。元朝治下の複合社会統治の必要上,(1)モンゴル人,(2)色目人(しきもくじん),(3)漢人(旧朝治下の北宋遺民),(4)蛮子(南宋遺民)を差別して待遇した。これが当時の西方に伝わって中国南部をマンジと呼んだ。

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普及版 字通 「蛮子」の読み・字形・画数・意味

【蛮子】ばんし

蛮氏の君。〔左伝、昭十六年〕楚子、蠻氏の亂るると、蠻子の質(信)無きとを聞く。

字通「蛮」の項目を見る

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旺文社世界史事典 三訂版 「蛮子」の解説

蛮子
まんじ

元代にモンゴル人がその支配下に編入した南中国の住民
モンゴル人や色目 (しきもく) 人にくらべて,公的な差別がひどく,重要な官職につけなかった。

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世界大百科事典(旧版)内の蛮子の言及

【イ族(彝族)】より

…なかでも涼山地区は一大聚居地であり,周囲の民族との接触も少なく比較的純粋な姿を保っている。イ(彝)族という名称は,中華人民共和国成立後採用された統一民族名で,かつて漢族から羅羅,倮儸,夷家,蛮子などとよばれていた。彼らの間では,ロロLoloと自称する集団(主に雲南西部)とノスNosu(黒い人の意。…

※「蛮子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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