蝉蛻(読み)センゼイ

デジタル大辞泉 「蝉蛻」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぜい【××蛻】

[名](スル)
セミ抜け殻。転じて、外形のみで中身のないこと。
迷いから覚め、悟りの境地に達すること。蝉脱せんだつ
濁世汚穢おわいを被り、容易に之―すること能わず」〈織田訳・花柳春話

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「蝉蛻」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぜい【蝉蛻】

〘名〙
① セミのぬけがら。うつせみ。転じて、外形はそのままで中身がぬけがらであること。→蝉脱(せんだつ)
※済北集(1346頃か)三・漫興「蛛線掛垂蝉蛻皮。千回万転往風吹」 〔本草綱目虫部
② (━する) 迷いからぬけ出て悟りの境地に達すること。解脱(げだつ)
古事記(712)上「天の時未だ臻(いたら)ずして、南山に蝉蛻す」 〔史記‐屈原伝

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