精選版 日本国語大辞典 「行成」の意味・読み・例文・類語 いき‐なり【行成】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )① 事がらのなりゆきのまま。十分に考えないで軽率にするさまや、やりっぱなしにするさまを表わす。[初出の実例]「先おれも、とふとふ勘当をくらった。是からは、行(イキ)なりといふ世界だ」(出典:洒落本・傾城買指南所(1778))② 予期する間もなく突然なさま。だしぬけなさま。[初出の実例]「いきなりにぼんござへねるぶったくり」(出典:雑俳・柳多留‐一〇(1775))③ だらしのないさま、不作法であるさまを表わす。[初出の実例]「いきなりにしりをひんまくり」(出典:洒落本・二蒲団(1801))[ 2 ] 〘 副詞 〙 突然に。だしぬけに。初めから。[初出の実例]「是は大変何様(どう)した事と往(イキ)なりまづ青くなり」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)五)「行(イ)きなり何をしてゐるかと問はれはすまいか」(出典:青年(1910‐11)〈森鴎外〉一三) ゆき‐なり【行成】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )① 行くにまかせること。[初出の実例]「行きなりに見て居る秋の蛍かな〈冬李〉」(出典:俳諧・新類題発句集(1793)秋)② なりゆきにまかせてすること。なりゆきのまま。なげやり。いきなり。[初出の実例]「其後は宿をも定めず行(ユキ)なり川なりに長堀の材木の上に臥しける」(出典:浮世草子・椀久一世(1685)下)③ 直接であるさま。[初出の実例]「やぐのたぐひはなくてもくるしからねば両人はゆきなりにかたはらへねころぶと」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉七)[ 2 ] 〘 副詞 〙 前後の考えなく。突然に。だしぬけに。いきなり。[初出の実例]「いづみ湯に入るトゆきなりはだかになり」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉初) こうぜいカウゼイ【行成】 ( 平安中期の書家 ) ⇒ふじわらのゆきなり(藤原行成) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「行成」の読み・字形・画数・意味 【行成】こう(かう)せい 和を講じる。講和。〔左伝、哀元年〕越子、甲楯五千を以て會稽を保ち、大夫種(しょう)をして、の大宰(ひ)に因りて、以てを行はしむ。字通「行」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報