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製薬の2010年問題 せいやくの2010ねんもんだい

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知恵蔵2015の解説

製薬の2010年問題

日本の医薬品業界において、2010年前後に大量の大型医薬品の特許が次々に切れる問題のこと。
新薬(先発医薬品)は、日本の特許法に基づいて通常20年間は開発した製薬企業が独占的に製造・販売することができる。医薬品の開発には多大な開発費と10~15年という長い時間がかかるが、特許期間中、先発医薬品の開発企業は独占的に製造・販売することで投下資本の回収を図ることができる。
一方、特許が切れた医薬品は後発医薬品(ジェネリック医薬品)として、先発医薬品よりも安い値段で販売される。日本では後発医薬品はまだそれほど普及していないが、欧米では広く使用されており、後発医薬品が使用されることにより、先発医薬品の製薬企業は利益減を強いられることになる。日本でも、医療費の抑制を目指し厚生労働省が後発医薬品の使用促進を打ち出していることから、今後使用が増えると予想されている。
2010年前後に特許が切れる医薬品には、日本で唯一アルツハイマー型認知症の治療薬として承認されているアリセプト(発売:エーザイ)や、経口抗菌薬のトップシェアを誇るクラビット(発売:第一三共)、抗うつ薬の中で最も使用されているパキシル(発売:グラクソ・スミスクライン)など、特に市場が大きいものが多い。そのため、後発医薬品の登場が先発医薬品の製薬企業の収益に重大な影響をもたらし、今後の新薬開発が難しくなるのではないかと懸念されている。

(星野美穂  フリーライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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