日本歴史地名大系 「西吉見古代道路跡」の解説 西吉見古代道路跡にしよしみこだいどうろあと 埼玉県:比企郡吉見町西吉見古代道路跡[現在地名]吉見町北吉見・南吉見市野(いちの)川と吉見丘陵に挟まれた市野川左岸の沖積低地に位置し、標高は一四−一六メートルである。市野川を挟んで対岸は、東松山(ひがしまつやま)市の古凍(ふるこおり)・柏崎(かしわざき)の台地が広がっている。平成一二年(二〇〇〇)から同一五年にかけて行われた西吉見条里遺跡の平成一三年度調査対象区域の南端で、北北東から南南西の方向に直線的に走る側溝間幅約九−一二メートルの道路遺構が発掘された。泥炭質の非常に軟弱な地盤を克服して築造したため、粗朶の敷設や廃材・砂礫など埋込んだ地盤改良、砂礫を厚く敷詰めた路盤、石敷きや杭列による補強など、東京都国分寺(こくぶんじ)市の恋(こい)ヶ窪(くぼ)の道路遺構と類似したさまざまな土木工法が駆使され、道路を造成している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by