朝日日本歴史人物事典 「西園寺公重」の解説
西園寺公重
生年:文保1(1317)
鎌倉末・南北朝期の公卿。父は内大臣実衡。西園寺公宗の異母弟。元徳3/元弘1(1331)年参議,のち権中納言。建武新政発足後の建武2(1335)年,兄公宗の謀反計画を密告した功績によって西園寺家の家督となり,貞和5/正平4(1349)年内大臣となる。公宗の子の実俊との間で家督の往き来があり,文和1/正平7(1352)年の南北朝一統に際して家督が公重のもとに安堵されるが,一統の破綻により南朝に祗候することとなり,有力公卿として太政大臣に昇った。和歌は『新葉和歌集』に遍照光院入道前太政大臣の名で入集している。<参考文献>井上宗雄『中世歌壇史の研究―南北朝期』
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報