朝日日本歴史人物事典 「規庵祖円」の解説
規庵祖円
生年:弘長1.1.8(1261.2.8)
鎌倉後期の臨済宗仏光派の僧。信濃(長野県)の人。鎌倉浄妙寺で出家して,建長寺の無学祖元に参じ,無学に従って円覚寺に遷る。無学の寂後,東福寺(京都)の無関普門や興国寺(和歌山県)の無本覚心などに歴参し,正応4(1291)年無関が南禅寺の開山に迎えられると,その下で首座となった。無関はこの年に示寂したので,翌年あとを継いで2世となったが,無関の法嗣になるであろうという大方の予想に反し,無学祖元の法を嗣いだ。南禅寺堂宇の建立整備は,規庵の尽力による。南院国師と勅諡される。<著作>『南院国師語録』
(中尾良信)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報