親縁寺(読み)しんえんじ

日本歴史地名大系 「親縁寺」の解説

親縁寺
しんえんじ

[現在地名]山南町和田

へび山南麓にある浄土宗寺院。山号は舌丹山、本尊阿弥陀如来。蛇山に岩尾いわお城を築き和田わだ村を城下町として整備したという和田斉頼が、永正一三年(一五一六)菩提寺として建立した石蓮寺を前身とする。同寺は天正七年(一五七九)明智光秀による丹波攻めで岩尾城とともに焼失した。同一五年岩尾城主佐野栄有が再興して親縁寺と命名、栄有の弟信窮(幻誉心空)開山とする(「和田邑之来由」木戸家文書など)。同年二月一六日の親縁寺寺僧中に宛てた佐野栄有折紙(寺蔵文書)によると、当寺領の山に入った者に対し、鎌に三三〇文、鉈に五〇〇文、鉞に一貫二〇〇文の科料が許されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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