観海堂(読み)かんかいどう

日本歴史地名大系 「観海堂」の解説

観海堂
かんかいどう

[現在地名]新地町谷地小屋 枡形

谷地小屋やちごや城跡の南に位置する中島なかじま集落の東にある旧共立学校。県指定史跡。明治五年(一八七二)八月の学制発布に先立ち、同年二月に宇多・亘理郡助役の目黒重真は共立学校を設立するため、両郡一一ヵ村の村長および有志五四人で結社を組織し、氏家閑存を教師に委嘱し、三月から授業を開始した。閑存は仙台藩の藩校仙台養賢ようけん堂の教授で、幕末の仙台藩主伊達慶邦の侍講であった。同年四月から現在の建物である黒田嘉久治郎宅を共立学舎とし、五月に開校式を挙行して観海堂と命名、慶邦より「観海堂」の額を与えられた。教則によれば、読書・習字・算術・賦詩・作文の五教科が教授された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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