日本歴史地名大系 「観音正寺跡」の解説 観音正寺跡かんのんしようじあと 高知県:吾川郡春野町芳原村観音正寺跡[現在地名]春野町芳原柏尾(かしお)山(三二三・一メートル)南東麓の桜谷(さくらだに)にあり、真言宗常通(じようつう)寺(跡地は現高知市)末であった。明治初年の廃仏毀釈で廃された。柏尾山求聞寺院と号し、寺名は観正(かんしよう)寺ともいい、また単に柏尾山といえば当寺をさした。現在、旧本堂の観音堂(県指定文化財)が残る。開山は行基と伝え、観正寺縁起(「南路志」所引)によれば、初め柏尾山の山頂近くに行基作の観音を安置して創建、併せて中腹にも阿弥陀を安置した一院が建立され、一霊場となったといい、「伽藍甍をならべ僧坊軒をつらね顕密修学の僧侶経論講説の会場たり」という。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by