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言語論的転回 げんごろんてきてんかい linguistic turn

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知恵蔵2015の解説

言語論的転回

現代哲学の基本傾向を指す言葉。近代哲学や現象学が個々人の「意識主観」を土台とし、そこでの観念や経験を分析することによって、認識や善悪などの本質を解明しようとしていたのに対し、現代哲学の多くの論者は、人々の間に共有されている「言語」を土台に、それらの問題を捉え直そうとしている。意識から言語へのこうした転換が言語論的転回と呼ばれ、ローティが編者となったアンソロジー(『言語論的転回』〈1967年〉)によって広く知られるようになった。言語論的転回の代表者の1人がウィトゲンシュタインであり、彼は、他者からは知り得ない内面の感覚がまずあって、それを言語が写し取る、という見方を否定する。内面の感覚というものも、共有されたルールをもつ言語によってはじめて表現されるものだからである。しかし意識哲学に対する言語哲学の勝利が確定した、と単純にはいえない。言語の働きを思考するためには、やはり言語についての意識の経験を分析する以外にない、というふうに、現象学のような意識哲学は反論するからである。いまもなお、言語哲学と意識哲学の間では、論争と対話が行われている。

(西研 哲学者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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大辞林 第三版の解説

げんごろんてきてんかい【言語論的転回】

〘哲〙 デカルト以降の近代哲学が「意識」を考察の出発点としたのに対し、二〇世紀の現代哲学が「言語」を基盤にして展開されたことをさす。特に、フレーゲ以後の分析哲学の興隆をさすことが多い。 → 分析哲学

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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