「てにをは」研究書。本居宣長(もとおりのりなが)著。1785年(天明5)刊。著者の『てにをは紐鏡(ひもかがみ)』(1771)に示した係り結びの法則を中心として、雅語のテニヲハの用法を整理し、証歌をあげて説明した書。書名は、詞(自立語)を玉に、テニヲハをそれを結ぶ緒に見立てるところからきている。全7巻よりなるが、一之巻は、『てにをは紐鏡』で示した「三転」(活用する語の終わり方が終止形・連体形・已然(いぜん)形の三つの形に転ずること)の基本的な例をあげる。二之巻はその基本形を外れるもの、三之巻から五之巻は係りのテニヲハ、六之巻は結びのテニヲハについて、それぞれ説明し証歌をあげている。以上は「八代集」時代の和歌を基にしているが、七之巻は奈良時代の和歌と平安時代の散文を取り上げている。
係り結びを初めて体系的に法則化した意義がまず認められるが、そのほかにも、動詞の自他や構文への理解が注目される。また、多くの具体的な例から帰納する方法論や、後世への影響の大きさなどからいっても、本居学派の文法書の中核をなしている。
[古田 啓]
『『本居宣長全集 第5巻』(1970・筑摩書房)』
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