てにをは紐鏡(読み)テニヲハヒモカガミ

デジタル大辞泉 「てにをは紐鏡」の意味・読み・例文・類語

てにをはひもかがみ【てにをは紐鏡】

語学書。1巻。本居宣長著。明和8年(1771)刊。係りの助詞と結びの用言との呼応関係図表にして示したもの。紐鏡

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精選版 日本国語大辞典 「てにをは紐鏡」の意味・読み・例文・類語

てにをはひもかがみ【てにをは紐鏡】

  1. 江戸中期の語学書。一巻。本居宣長著。明和八年(一七七一成立。係りの助詞と結びの用言との呼応の関係を三種分けて図表に示したもの。宣長の主著一つ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「てにをは紐鏡」の意味・わかりやすい解説

てにをは紐鏡
てにをはひもかがみ

本居宣長著。明和8 (1771) 年成立。係結法則を1枚の表にしたもの。係りの要素を「は,も,徒 (ただ) 」「ぞ,の,や,何」「こそ」の3種に分け,それに対する結びの形として,終止・連体・已然に相当する3つの形を 43段にわたってあげている。係りを3分し,簡潔に法則化した点に特色がある。『詞玉緒 (ことばのたまのお) 』は,これを実例に基づいて説明したものである。

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世界大百科事典(旧版)内のてにをは紐鏡の言及

【国語学】より

…ついに,本居宣長と富士谷成章とは,それぞれ独立に,画期的な労作を発表したのである。宣長は,多くの実例の調査にもとづいて,係結(かかりむすび)の法則を帰納し,まず,これを1枚の図表で,《てにをは紐鏡(ひもかがみ)》にまとめて,公にした。ついで,《詞玉緒(ことばのたまのお)》を刊行し,《紐鏡》に図式化したところを中心として,いちいちの助詞の用法を,実例で裏づけた。…

【詞玉緒】より

…85年(天明5)初刊。宣長はさきに《てにをは紐鏡(ひもかがみ)》を書いて,〈てにをは〉の係りと用言語尾の結びとの関係を表示したが,本書はその解説書というべく,さらに係結(かかりむすび)に関しない助詞,助動詞についても,その意義・用法を示した。多数の例を主として〈八代集〉の間から集めて実証し,また別に,古風の部として《万葉集》,文章の部として平安時代散文の〈てにをは〉についても説いた。…

※「てにをは紐鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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