誤診(読み)ごしん

精選版 日本国語大辞典 「誤診」の意味・読み・例文・類語

ご‐しん【誤診】

〘名〙 医師などが診断を誤ること。また、その診断。
和解(1917)〈志賀直哉〉八「Mの肺病医者の全く誤診だった」

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デジタル大辞泉 「誤診」の意味・読み・例文・類語

ご‐しん【誤診】

[名](スル)医師が診断を誤ること。また、その診断。「誤診して手当てが遅れる」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「誤診」の意味・わかりやすい解説

誤診
ごしん

医師が患者病状の診断を誤ることをいう。最近では、診断技術・検査技術の向上とともに、患者より直接入手しうる情報量が増加しているのが実情であり、さらには医学の専門化・分化的傾向が進むにしたがって、事実上の専門医と一般医との差異も著しくなっている。このため、病傷が不詳明であり、かつ多様である場合には、確定的な診断をどの時期になしうるかは非常に困難なこととなっている。したがって、誤診であるかどうかの判断は、疾患の進行時期と、その時点での医療水準をどこに置くかによって決定されるべき性質のものである。

[饗庭忠男]

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改訂新版 世界大百科事典 「誤診」の意味・わかりやすい解説

誤診 (ごしん)

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世界大百科事典(旧版)内の誤診の言及

【医療過誤】より


[期待権・延命利益]
 上に述べたように,医師の側に過失が認められても,それが悪結果と因果関係がなければ通常は賠償責任は認められない。末期の癌を診断しそこない手術が1ヵ月遅れてしまったが,仮に1ヵ月前に手術していてもやはり手遅れであったであろうと判断される場合には,誤診という過失は死亡との因果関係はなく,その限りで賠償責任はないことになる。しかしこのような場合にも,誤診が若干なりとも死を早めたとして,延命利益侵害として賠償を認める判決が高等裁判所レベルで散見される。…

※「誤診」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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