読会制(読み)どっかいせい(その他表記)reading system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「読会制」の意味・わかりやすい解説

読会制
どっかいせい
reading system

議会本会議議案審議を行うための制度。法案を朗読してから審議するというイギリス先例にならった制度であり,今日,アメリカやイギリスなど西欧諸国の多くで議案を慎重に審議するために採用されている。通常は三読会制と呼ばれる三段階の審議方法が取られる。読会のあり方は各国によって異なるが,イギリスの場合読会はすべて本会議で行われ,第一読会で議案の上程趣旨説明が,第二読会で総括審議が行われたうえで,委員会で逐条審議を行い,第三読会で最終的な採決がなされる。日本帝国議会では読会制が採用されていたが,現在の国会では読会制に代り,常任委員会制のあとで審議は委員会を中心に行われている。そのため本会議が形骸化し,その機能低下が問題となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「読会制」の意味・わかりやすい解説

読会制【どっかいせい】

議会の本会議における議案審議の段階制度。審議を慎重にするのが目的英国発達,日本でも帝国議会で採用。法律案議決までに3度の読会(審議)を経なければならなかったが,議決により省略もできた。現在は常任委員会を中心に審議が行われる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android