デジタル大辞泉 「誰某」の意味・読み・例文・類語 だれ‐それ【誰▽某】 [代]《古くは「たれそれ」》不定称の人代名詞。具体的な名をあげないで人をさしたり、名のわからないときに人をさしたりする語。なにがし。「誰某に聞いた話」「誰某とかいう人も来ていた」[類語]誰誰・なにがし・誰がし・それがし・某・某氏・何某 たれ‐がし【▽誰▽某】 [代]「だれそれ」に同じ。「いづれの家の―とかおぼしめし候らん」〈保元・上〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「誰某」の意味・読み・例文・類語 たれ‐がし【誰某】 〘 代名詞詞 〙 不定称。その人と名をあげないで人をさしたり、名がわからないまま特定のその人とさし示したりする語。たれそれ。たれぼう。何某。[初出の実例]「たれかしなどおぼめくべきにはあらず」(出典:とりかへばや物語(12C後)下)「上童多く具せられたりける中に、たれがしとかやいひける児を」(出典:今物語(1239頃)) たれ‐ぼう【誰某】 〘 代名詞詞 〙 =たれがし(誰某)[初出の実例]「十八大通の中の誰某(タレバウ)が通るといって評判を致し、人が立止まる位でございますから」(出典:落語・無筆の女房(1894)〈禽語楼小さん〉) たれ‐それ【誰某】 〘 代名詞詞 〙 ( 後世「だれそれ」とも ) =たれがし(誰某)[初出の実例]「誰それも死んだ死んだと言暮し」(出典:雑俳・楊梅(1702)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例