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十八大通 ジュウハチダイツウ

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デジタル大辞泉の解説

じゅうはち‐だいつう〔ジフハチ‐〕【十八大通】

《「十八」は概数》安永・天明(1772~1789)のころ、江戸の遊里などではでに振る舞い、通人をもって任じた町人。浅草蔵前の札差(ふださし)や市中の豪商などが多く、大口屋暁雨大黒屋秀民・桂川周甫などがいる。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうはちだいつう【十八大通】

江戸中期の明和~天明(1764‐89)ごろに,豪奢な消費ぶりを誇って通人を気どった一群の江戸富裕商人をいう。大口屋治兵衛暁雨,大口屋八兵衛金翠,近江屋佐平次景舎,下野屋十右衛門祗蘭ら浅草蔵前の札差や,大黒屋秀民,松坂屋草嘉ら吉原娼家の主人のほか,村田屋帆船(国学者),桂川甫周(医師),樽屋万山(町年寄)らがいた。〈十八〉は福数で,必ずしも18人が特定されていたわけではない。幡随院長兵衛花川戸助六の2代目を称して男だてを重んじ,遊里や芝居見物で荒い金づかいと奇矯な行動をして,市中の話題となった。

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大辞林 第三版の解説

じゅうはちだいつう【十八大通】

安永・天明(1772~1789)頃、江戸新吉原を中心に、通人を自任して、豪華な遊びをした一八人。一八は概数で、蔵前の札差ふださしが大多数をしめる。大口屋暁雨・大和屋文魚など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

十八大通
じゅうはちだいつう

安永(あんえい)・天明(てんめい)(1772~89)のころ、江戸に現れ通人を自認した富裕な遊蕩児(ゆうとうじ)。十八の数については歌舞伎(かぶき)十八番、十八檀林(だんりん)などにちなんだという説もあり、漠然とした概数とも確定した数ともいわれている。三升屋二三治(みますやにそうじ)の『残菜袋(ざんさいぶくろ)』には、大黒屋秀民(だいこくやしゅうみん)(吉原見番(けんばん))、村田屋帆船(むらたやはんせん)(国学者)、松坂屋左達(まつざかやさたつ)(札差(ふださし))、大和屋文魚(やまとやぶんぎょ)(札差)、大口屋暁雨(おおぐちやきょうう)(札差)、桂川甫周(かつらがわほしゅう)(町医者)、祇園眠里(ぎおんみんり)(札差)、樽屋万山(たるやまんざん)(町年寄)、下野屋祇蘭(しもつけやぎらん)(札差)、大口屋稲有(とうゆう)(札差)、同金翠(きんすい)(札差)、同有遊(うゆう)(札差)、近江屋柳賀(おうみやりゅうが)(札差)、平野屋魚交(ひらのやぎょこう)(札差)、大崎雄石(おおさきゆうせき)(不明)の15人が記されている。このうち10人は蔵前(くらまえ)の札差で、旗本、御家人(ごけにん)が俸禄(ほうろく)を幕府の米蔵から受け取る際の代理人であり、またこの禄米を引き当てにして金貸しもした。その特権のもとに豪富を積み、黄金の力がものをいう遊廓(ゆうかく)、芝居町ではでにふるまった。十八大通の一人、大口屋暁雨について、「……暁翁吉原へ来る時は、黒小袖(こそで)小口の紋付を着流し、鮫鞘(さめざや)の一腰、一ッ印籠(いんろう)、下駄はきて大門をはいると、仲の町両側の茶屋の女房出て、暁翁が大黒の紋を見れば、そりゃこそ福神様の御出とわやわやいう故、いつしか此(この)姿を今助六という……」とある。[稲垣史生]

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世界大百科事典内の十八大通の言及

【札差】より

…当時の札差の貸付利子率は年18%程度で,市中一般の質屋等より安かったが,札差は公定利子のほか高利,礼金,奥印金,月踊り(二重利子)等,さまざまな不正利殖の道を図った。安永~天明(1772‐89)ごろが最盛期で,文字どおり千両株を誇り,〈十八大通(じゆうはちだいつう)〉に代表されるような豪勢な蔵前風の風俗を生み出した。 しかし旗本・御家人の窮乏も進行したので,幕府は1789年(寛政1)棄捐令(きえんれい)を発布し,札差の債権118万両余を帳消しとし,貸付利子を12%に引き下げた。…

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