朝日日本歴史人物事典 「谷素外」の解説
谷素外
生年:享保19?(1734)
江戸中・後期の俳人。本姓,池田氏。他号に烏朴,瀾城など。享年は90歳(92歳とも)。大坂鰻谷の商家に生まれ,壮年のころ江戸に下り神田お玉ケ池に住む。俳諧は初め涼袋(建部綾足)門であったが,不正の故をもって破門される。その後,江戸談林派の小菅蒼孤について,一陽井素外と改号。師亡きあと,江戸談林を継承し7世を称した。その編著のうち,談林古俳人にかかわる『梅翁宗因発句集』『旧徳翁才麿発句抜萃』を編んだところに特徴がある。他に古人の発句逸話などを集めた『古今句鑑』『天狗話』もあり,著作は多い。
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報