豆名月(読み)マメメイゲツ

デジタル大辞泉 「豆名月」の意味・読み・例文・類語

まめ‐めいげつ【豆名月】

陰暦9月13日夜の月。枝豆を供えるのでいう。のちの月。 秋》栗名月芋名月
[類語]後の月栗名月名残の月

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精選版 日本国語大辞典 「豆名月」の意味・読み・例文・類語

まめ‐めいげつ【豆名月】

  1. 〘 名詞 〙 陰暦九月十三夜の月。また、その日の月見行事。季節風物として、枝豆を供えるところからいう。後(のち)の月。十三夜。月の名残り。栗名月。豆見月。豆の月。まめなづき。《 季語・秋 》 〔俳諧・誹諧初学抄(1641)〕
    1. [初出の実例]「よめはつらき茄子かるるや豆名月〈芭蕉〉」(出典:俳諧・宝の市(1708))

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世界大百科事典(旧版)内の豆名月の言及

【十三夜】より

…旧暦9月13日の夜のことで,豆名月,栗名月とも呼ばれる。八月十五夜と併せて,〈片月見はするものではない〉と伝えられている。…

【ダイズ(大豆)】より

…また七夕に〈ネム流し〉といって合歓木(ねむのき)と大豆の葉を流れに流して邪気や眠けを払う行事もある。九月十三夜を〈豆名月〉といい,枝豆を供え,この日は他人の畑の豆をとってもよいなどといった。12月9日は〈大黒様の年取り〉で,東北地方ではこの日に7品とか48品の豆料理を供えると福や家宝が授かるといい,また〈大黒様大黒様,耳開けて豆つませ〉と大声でいって豆を供える風がある。…

【月】より

…旧暦8月の十五夜,中秋の名月に月見だんごとススキの穂を供えて月見の行事をするところが広く見られるが,里芋を供えて〈芋名月〉と呼び,また綱引きなどをするところもある。9月の十三夜は〈豆名月〉〈女名月〉と呼び,ともに古い時代の収穫祭のなごりが見られるという。それは稲作以前のことも含めてであるが,名月の晩にはお供えのだんごを子どもたちが無断でいただいてもしかられない風習が昔は広く分布した。…

※「豆名月」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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