豆銀糖(読み)まめぎんとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「豆銀糖」の意味・わかりやすい解説

豆銀糖
まめぎんとう

南部煎餅(せんべい)や黄精飴(おうせいあめ)とともに幕末からの岩手県盛岡銘菓で、きな粉菓子の一種。青大豆(あおだいず)粉を水飴(みずあめ)で練り固めて棒状にのし、一口ずつに切れ目が入れてある。嘉永(かえい)年間(1848~1854)の創作といわれるが、作者は明らかでない。仕法からいえば京菓子の洲浜(すはま)と同じで、豆糖といわれる菓子である。豆銀糖の名は、江戸時代の貨幣の豆板銀(円形)に模したからであるが、現在は角形の一分銀風に姿が変わった。豆銀糖と似た菓子に、山形県米沢(よねざわ)銘菓「時雨(しぐれ)の松」がある。このほうは木型で押した豆糖である。

[沢 史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「豆銀糖」の解説

豆銀糖

岩手県盛岡市の名物菓子。水飴、砂糖などを煮立てたものに青豆のきな粉を加え、棒状にしたもの。薄くスライスしたものもある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android