豊富ガス田
とよとみがすでん
天北油田の北部に位置。ガス田を形成する豊富背斜は豊富町南東部を流れる下エベコロベツ川の本流沿いにあり、ドーム状の構造で延長約七キロ、北北西―南南東の軸をもつ。地表部は新第三紀中新世後期の硬質頁岩の稚内層が分布し、下位に中新世中期の礫岩・砂岩・泥岩の互層である増幌層がある。ガス層は地表下四〇〇メートル、八〇〇メートルの二層準に認められるがいずれも増幌層の泥岩中に発達している破砕帯である。豊富温泉地域では古くから各所にガスが噴出し、個人でガス井を掘削、ガス専用ランプ(マントル)を使用していた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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