豊富町(読み)とよとみちよう

日本歴史地名大系 「豊富町」の解説

豊富町
とよとみちよう

面積:五二〇・六七平方キロ

昭和三四年(一九五九)天塩郡豊富村が町制を施行して成立。宗谷支庁管轄域の西部に位置し、北は稚内市、東は宗谷猿払さるふつ村、南は天塩郡幌延ほろのべ町で、西は日本海に面する。町域西部はサロベツ原野(上サロベツ原野)。中央を南北に国道四〇号が通り、南部で主要道道豊富―浜頓別はまとんべつ線が分岐する。東部を南北に主要道道稚内―幌延線、日本海沿いを同稚内―天塩線が通る。国道四〇号に並行するJR宗谷本線には南から豊富・徳満とくみつ兜沼かぶとぬまの三駅が置かれている。町域の約三〇・七パーセントが山林で、宅地は〇・四三パーセント、原野は二〇・三パーセント(平成一三年度「宗谷の統計」)近世テシホ場所に含まれた。明治二年(一八六九)八月、天塩国天塩郡に属し、常陸水戸藩の支配下となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「豊富町」の意味・わかりやすい解説

豊富〔町〕
とよとみ

北海道北部,日本海に面する町。1959年町制。地名はアイヌ語のエベコロベツ(食物の豊富にある川)に由来。西部の海岸沿いには砂丘が発達し,その内側には低湿サロベツ原野が広がる。天塩川の支流サロベツ川が蛇行し,融雪期には流域一帯が冠水する。兜沼をはじめとする多数の沼と海岸砂丘林,サロベツ原野は,国指定サロベツ鳥獣保護区になっている。東部の宗谷丘陵は,1966年以降北海道開発局により広大な牧草地が造成され,酪農が発達。サロベツ原野に豊富温泉,サロベツ原生花園がある。日本海沿岸一帯は利尻礼文サロベツ国立公園に属する。JR宗谷本線,国道40号線が町域中央を並走する。面積 520.69km2。人口 3974(2020)。

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