(読み)ガン

精選版 日本国語大辞典 「贋」の意味・読み・例文・類語

がん【贋】

  1. 〘 名詞 〙 にせもの。偽物。贋物。「真贋を別ち難し」 〔集韻

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「贋」の読み・字形・画数・意味


19画

(異体字)
22画

[字音] ガン
[字訓] にせもの

[字形] 形声
正字はに作り、鴈(がん)声。真贋の意は、あるいは雁・鴈の名から出たものかもしれない。雁はかり、鴈はあひるである。それを財貨や器に及ぼして贋という。〔韓非子、説林下〕に「齊、魯を伐ちて讒鼎(ざんてい)を索(もと)む。魯、其の鴈を以てく。齊人曰く、鴈なりと。魯人曰く、眞なりと」とあり、鴈を贋の意に用いる。〔説文〕火部十上に「は火色なり」とあり、贋器を鋳作する意のようである。〔韓非子〕の文にもみえるように、古くから贋作のことが行われた。

[訓義]
1. にせもの、偽器。
2. ただしくない。

[古辞書の訓]
字鏡集〕贋 ユガム

[熟語]
贋作贋書・贋造贋本
[下接語]
真贋

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