岐阜県大垣市赤坂町金生(きんしよう)山に産する古生代二畳紀の石灰岩は,有孔虫,貝類,ウミユリ,サンゴなどの化石を含み,地質学上著名であるが,その石材名を赤坂大理石という。その色彩や模様によって紅更紗(べにさらさ),美濃黒,紅縞などの石種に分けられ,かつては日本を代表する色物大理石として国会議事堂をはじめ建築の内装用に広く使用されたほか,細工物などにも加工された。第2次世界大戦後は建築様式の変化によってこのような装飾的な色柄の石の需要が減ったことや,イタリアをはじめ各国から輸入される大理石に圧倒されて,石灰工業用としては大量に採掘されているが,建築用の角材はまったく産しない。大垣市およびその周辺は,この大理石の加工を端緒とする石材工業が盛んで,関ヶ原町の世界最大の工場をはじめ規模の大きな会社が多く,建築用石材加工の日本の中心となっている。
執筆者:矢橋 謙一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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