日本歴史地名大系 「赤来町」の解説 赤来町あかぎちよう 島根県:飯石郡赤来町面積:一一七・九八平方キロ飯石郡の南西部に位置し、赤名(あかな)峠(標高六三〇メートル)を隔てて南は広島県双三(ふたみ)郡布野(ふの)村・作木(さくぎ)村、南東は同県比婆(ひば)郡高野(たかの)町。県境は中国山地に属し、女亀(めがめ)山(八三〇・三メートル)・三国(みくに)山(七九五・四メートル)・箭(や)山(七三五・五メートル)などの高山がある。北の頓原(とんばら)町との境には琴引(ことびき)山(一〇一三・六メートル)・草(くさ)ノ城(じよう)山(九七六・四メートル)がある。西は邑智(おおち)郡大和(だいわ)村・邑智町に接する標高三〇〇―一〇〇〇メートルの高原地帯。町のほぼ中央を神戸(かんど)川(磐川)が北流、来島(きじま)地内で小田(おだ)川を合せ来島ダムに注ぐ。神戸川はこの付近では来島川ともよばれ、ほぼこの川沿いに松江市と広島市を結ぶ国道五四号が通る。山陰・山陽を結ぶこの道は古来重要な役目を果し、出雲国の常設関所六ヵ所のうち二ヵ所が来島郷内にある。旧邑智郡の谷(たに)地区ではほぼ中央を塩谷(しおだに)川が南流し、井戸谷(いどだに)・畑田(はただ)を過ぎて大和村で江川に注ぐ。この川に沿って県道赤来―川本(かわもと)線が通る。地質は花崗岩・安山岩が多く、古くから砂鉄を採取、鑪で製鉄に加工された。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by